人間の体の遺伝子は約20万個ですがその中にガン化に関係のあるものは数十から百個位あるようです。
◆ ガン化の始まり
細胞の分裂回数が増えると染色体の端末テロメア(*1)がだんだん短くなってきます。ここが短くなるとDNAは不安定になる可能性があります。発癌物質や活性酸素によってDNAが傷つき、元通りに修復されないときはその傷が細胞分裂のたびに段々増幅されるようになります。その傷が重要な遺伝子におきるとガン化が始まります。
(*1)テロメアDNAを核膜に固定している部分です。
◆ ガン抑制遺伝子
ガンの染色体は特定の場所が欠落しています。
ガンの抑制遺伝子は*Rb遺伝子と*P53遺伝子があります。
P53遺伝子 は第17番染色体にあり、腫瘍を抑制する働きを持っています。
タバコやB型肝炎や紫外線によって起こるガンは、P53遺伝子に異常が起こるからです。
*Rb遺伝子:網膜芽細胞腫に13番目の染色体の一定部分が欠けていることから発見されました。
*P53遺伝子:17番染色体短腕の欠けていることから発見されました。
◆ 転移−
ガンの転移の経過はガン組織がらガン細胞が離れ、リンパ管や血液を介して体中をめぐり転移していきます。
臓器によっては転移しやすいものもあります。
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